物流ブラック企業・当然サービス残業
寒さ厳しい2月。春が待ち遠しい日々の中、警戒レベルが高い注意報が流れた。ドライバーは世の中のニュースには敏感です。なぜなら何十時間もの間、ラジオばかり聞いているからです。
とりわけ、気象情報には注意深くなります。
東京は特に雪に弱く、少しの雪でも交通網はパニックをおこします。
電車やバスのダイヤが乱れるのは有名ですが、もちろん物流にも混乱が生じます。
ただでさえ厄介な豪雪予報ですが、私には更なる不安がありました。
深夜の一般道を走行中、突然強い雨が降りました。いわゆるゲリラ豪雨です。
ハンパない雨に、慌ててワイパーを振りますが全然フロントガラスがクリアになりません。
前方も後方も歪んだ視界ですが、ハザードを付け、周囲のテールランプやヘッドライトの明かりを頼りに、感覚のみで道端にトラックを停止させました。
私は命の危険を感じながら、雨が止むまで待ちました。
仕事終わりにワイパーを見てみると、ゴムが経年劣化で傷だらけになっていました。
私は納品することが仕事です。トラックの修理などできませんし、する必要もないと思っていました。
しかし、専門的な修理以外はドライバーの仕事なんだと会社は言い放ちます。
「ライト交換。簡単な整備。オイル交換。人身、物損事故。すべて、お前の責任だから」
「あっ、あたりまえだけど、残業代とか言うなよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
このような経験をしていた私は、数十年に一度の豪雪予報に恐怖していました。
今度は、どのような非常識な発言をされるのだろうと。
そして、いよいよ豪雪日を迎えます。
この日、初めて会社から私の携帯に着信がありました。
「雪らしいから、今日は19時に積み込みできるとセンターから連絡があったよ。雪対策をしたかったら、早めに出勤してね」
優しい口調とは裏腹に、内容はキツイものです。
まぁ予想はしていましたが、あのセンターが4時間も早く準備してくれるのは意外でした。
予報では、正午過ぎから雪が降ると言っています。
少しでも早く納品できるのは、感謝しかありません。
2020年08月15日 21:09
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