高齢者詐欺・詐欺的な迷路についての解答
頭の中で迷路をイメージすると、いわゆる普通の迷路の形が出てくる。だが具体的に説明するとなると、言葉にするのが難しい。
数秒考えた私は、形を指で空間に描いた。
山口は、なんだそりゃ、と言って吹き出した。
いいか、我々の仕事は受話器を通して相手に説明するのが仕事だ。
そして、いかに言葉という武器を使って、相手にリアルなイメージを脳内に届けられるのかが勝負なんだ。
今の指の動きを見ても、誰も何もわからない。
山口は、そう断言する。
話を戻そう。迷路の話題だったな。迷路とは、入り口があって出口があるものだ。
聞けば当たり前のことだが、なるほどと思う。
どんなに複雑に入り組んでいても、必ず入り口と出口はある。
人間も同じなんだ。山口は真顔で私に視線を送る。
これを継続会員に当てはめよう。最初は怒りだ。しかも、烈火のごとくな怒りだな。
怒りが入り口なのは鉄板だ、では次はどの道を通るんだ?
通るも何も、怒り狂ってガチャ切りする客も多くいる。
とにかく終始怒りのみで道順などない。
それじゃあダメ。全然ダメ。山口は、かぶりを振ります。
迷路の道順を描くのも、行先を決めるのも君なんだ。君でなきゃダメなんだ。
会員は確実に辞めると固く決めたが、ストレスを発散しないと気が済まない。
この怒りの感情が入り口になり、道順を会員が決めているようで、実はすべて君が出口まで誘導している。
この図式に変換させるには、まず怒りが収まるまで待つ。
一生怒ってられる人間など存在しない。絶対に怒りは収まる。
勝負はそこからなんだが、勝負に行くまでに相手の気持ちに寄り添うことが重要だ。
場合によっては、ウチの批判をしてでも寄り添え。徹底的に。
そしてタイミングを見て、私はアナタの味方だ。と、ここで主導権を握る。
出口(継続)まで導く番だ。
今までの君は後ろめたさがあり、迷路の入り口から出口までの道順を客に決めさせていた。
これでは望んだ出口まで導けない。
なんとなく、わかったような気がするが、山口の言い回しは難解で、実践するのは難しい。
無意識に思いが顔に張り付いていたのか、山口から疑似練習するか?と提案をうけた。
今回はどんな山口語録が飛び出すのか、僅かな期待を抱きつつ疑似練習をすることとなった。
2020年09月03日 21:07
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